未来を拓くプロジェクト

“お泊まり会” in重症児デイサービスソルキッズ

未来を拓くプロジェクト

NPO法人ソルウェイズのデイサービスの事業所では、ショートステイに向けたシミュレーションを実施しています。

重症児デイサービス ソルキッズにて、2023812日(土)〜13日(日)に開催した「お泊まり会」の活動報告です。

※このお泊り会は「三菱電機×中央共同募金会『三菱電機創立100周年記助成』」を受けて活動しています。

ソルキッズお泊まり会

日時

2023812日(土)15時 ~ 813日(日)10

場所

重症児デイサービスソルキッズ

目的

  • お泊りを楽しく経験しよう!
    保護者不在の中でいつもと違う時間に友だち、スタッフと過ごすことを楽しみ、夏休みの思い出を作る。
  • 寝るまで楽しくスタッフと過ごそう!
    子どもが慣れた場所やスタッフのもとで楽しみながら宿泊することで、安心して気軽にショートステイを利用できることを感じてもらえる機会になる。

参加者

  • ソルキッズ利用児4名(前日に5名に変更)
  • スタッフ5名(前日メンバーの変更有)

当初、5名のスタッフの内1名はママさんスタッフでしたが2名に変更、法人内事業所あみえるスタッフ、利用児4名はあみえる利用児であり普段より訪問で子どもたちと交流あり、1名はソルキッズのみの利用という構成でした。

事前準備

準備

  • スタッフシフト調整、役割分担、タイムスケジュール
  • 医療的ケア(夜間帯)の確認
  • 緊急時対応の確認
  • アレルギー確認
  • 書類作成
  • レクリエーションの内容
  • 購入物品の確認

レクリエーション

  • シュワシュワフルーツポンチ:色とりどりな果物のカット、最後にラムネを入れたらどうなるの?
  • 花火:お友だちと観る花火
  • お風呂:花火の残り香を惜しみつつさっぱり
  • 雨天時用に夏の思い出ビンゴ
  • 寝る前にゆったりスヌーズレン
  • 終わりの会で表彰状
  • 後日、ソルキッズ通信(号外版)の配布

日中のデイサービス利用時にはないケア

  • 夜間のみ人工呼吸器を装着している子はあみえるからの訪問時に装着方法などを確認、また写真での情報共有
  • 入浴後の気切部ワイガーゼなどのケアの聞き取り

当日の流れ

15:00

スタッフ集合、打ち合わせ、環境整備

16:00

利用児到着、荷物確認、手洗い、夕方のケア

16:30

始まりの会

17:00

夕食、フルーツポンチ作り、ビンゴ

19:00 

花火

20:00

入浴・スヌーズレン

22:00

就寝

翌朝

朝食準備 パンケーキ

9:00

帰りの会

参加者の声

利用児のご家族

  • 娘は帰り道ずっと楽しかった~と何度も言っていました。またお泊り会に行くと言い、普段食べないのに家に帰ってからパンケーキとメイプルシロップを欲しいと言い、思い出しながらお泊り会の余韻に浸っているようでした。
  • 親から離れてお泊りするのはNICU以来です。約15年ぶり。
  • 夏の最高の思い出を作ることができました。ありがとうございます。
  • いつもと違う時間帯でしたが、子どもをよく理解してくれている看護師さんやスタッフさん達と一緒に過ごすという事で、安心してお願いすることができました。
  • 日常生活の中で就寝前に入浴というのは娘たちが1歳以降していないので、それがすごくありがたいと思いました。
  • 大好きなお友だちが体調を崩して参加できないと知ると心配でお手紙を書いたり。その子が参加できると知ると嬉しくてニコニコしたり、お泊り会の朝は早く起きてソワソワしたり。肝心な夜のお楽しみ花火はウトウトしてしまったようですが、家ではできない体験ばかりで楽しかったのか、迎えに行くと表情がかなり良く(いつも利用している施設の退所の朝と雲泥の差!)帰宅後も長い間余韻に浸っていました。
  • 朝まで一緒に過ごしていただいたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。第2弾も楽しみにしています!!

スタッフ

  • 一人ひとり個性があるように、ケアの内容もさまざまな中で住環境の整備(ベッドの配置など)が重要だと感じた。
  • ケアの内容により、お泊り人数の調整も必要そうだった。
  • 成長過程でケアの内容が変化していくなかで、症状をみながらケアの調整を家族へ提案、相談ができるような関係作りも共に行い、介護者の介護負担に繋がればいいなと感じた。
  • 持参してほしい物のチェックリストがあると良い。
  • 入所施設併設での短期入所とは違い、必要な物品を払い出しということはできないので物品は多めが良いのか、使う分だけで良いのか(短期入所施設ができた時には、不足した物品は払い出しできると助かり、コストはかかっても荷物は少ない方が良いとのご家族の声も。)
  • 「じゃあね」と笑顔で子どもと別れて、自宅へ帰るご両親の笑顔が印象的でした。それでも、何かあったら連絡くださいと一言言ってくれるご家族の気遣いも感じました。なるべくレスパイト中はご家族に連絡せずに済むと良いと思うのが、スタッフの気持ちでもあると思うので、こういう時は連絡くださいの目安となる聞き取り内容があっても良かったと感じた。
  • お泊り会用の記録用紙も必要
  • 何日も前から楽しみにしている様子を知っていたので、当日とても楽しそうにしていたのが印象的だった。
  • 初めて親と離れて泊まるのに不安を感じていないように見えたのは、日頃利用しているデイだったからだと思う。
  • 帰りの見送りスタッフとハイタッチ、ハグ、またやりたいと言ってくれたこと、純粋にお泊り会を楽しめている子どもを見ることができた。
  • 日中デイサービスで行わないケアが必要になった際、普段利用している訪問看護のスタッフがいたのでスムーズに対応することができた。また状態悪化時にも看護師が多く、家族の参加もあったので早めの対応ができた。

今後への課題

今回のお泊り会は、お楽しみ要素をたくさん盛り込んだ「楽しかった」を一つでも経験して次への一歩に繋がればと思い、進めてきました。

楽しい内容を実現するためには、安全にお預かりできて、楽しんでもらえるようにするための人数確保は必須です。
短期入所施設ができたときに、お楽しみ要素をたくさん盛り込むことは難しいことだとは思いますが、ただ寝て帰るだけではなく、一つでもお楽しみ的な要素を取り入れられると、どこにもないお泊り施設、デイサービスのように楽しみにお泊りに行ける場所になります。
お泊りを経験したことがないご家族にとっては、ソルウェイズの短期入所施設でお泊りを経験し、短期入所施設を利用する準備をするなど、様々な利用の目的があっても良いと感じました。
そんな施設を目指して取り組みたいと思います。

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